妻は精神病 6

本気で

『精神病なんて気のせい。』

『気の持ちよう』

『薬に頼っちゃいけない』

『頑張ればなんとかなる。』

『気合いが足りない』

と思っていた。

仕事でそれで乗り越えてきたという自信があった。

たかが25歳の自信は恐いもの知らずだった。

上司に守られて。

後輩に気を遣わせていた。

それだけの男。

気付いていなかった。

傷つくという事。

不幸には差があると思っていて。

自分が一番苦労していると思っていた。

――――――――――

―帰りの車の中。

二人とも黙っていた。

だけどどうしようもないし。

入院とか言われた。

子供達どうしよう。

母ちゃんとは仲良くないし。

仕事もどうなるんだろう。

てか俺の人生なんだろ。

コイツ気のせいでないか?

でも病気なのかな?

ホントに無理なのかな?

………………………

そのうちアパートに着いた。

「…ゴメンね。怒ってる?」
詩織が口を開いた。

「いや?なんで?」

「…だって私のせいでこんな事になって…」

「うん。でもしゃーないでしょ。大丈夫だー。なんとかなるさ!」

「…うん。ごめんね。本当に。」

「なってしまったものは仕方ないんだし、後はこれからの事を考えよう。」

「…うん…。」

(俺がしっかりしなきゃ)
って思った。

結局、この後

詩織は入院する事となる。

―続く

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