妻は精神病 9

詩織が入院して一週間。今日ははじめての対面の日だ。

「ばぱー!はやくままのとこいこー!はやくはやくー!」

「10時からだからもう少しね~。」

「え~はやくままとこいくぅ~!」

待ちきれない子供達。

それは私も一緒だった。

一週間も子供達から離れれば詩織も寂しいだろう。
そして、どこまで体調は良くなっただろう。

―という淡い期待…。

一週間ぶりに会った詩織は少しやつれているように見えたが元気そうだった。

嬉しそうに抱きつく子供達。

病室の中で友達も出来たと言っていた。

(…精神病の友達なんて作るんじゃねぇよ)と本気で思った。

そして気のせいかほんの少し子供達に対して、詩織の態度がよそよそしさを感じた。

なんだかんだ1時間の面談はあっという間に過ぎた。

そしてまた、詩織との別れ。

泣き叫ぶ子供達…。

退院すればまた元に戻る。

退院すればまた元に戻るんだ。

そう呪文のように自分に言い聞かせながら、妻の担当の先生から話を聞いた。

続く

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