妻は精神病 今の僕の気持ち 2

その日は突然やって来た。

2003年の2月。

会社での朝礼中だった。

「主任、奥様からお電話です。」

!?

いつもなら連絡は携帯に入るのに。

「はい。もしもし、なした?」

「…あ…ご…めんね…いそがしい…のに……」

「なんもいぃよ。どうかしたのか?」

「…ぅ…ん…なんかね…からだがうごかなぃんだ……わるいんだけど…きょう…しごと…やすめない…カナ…」

入社して4年、詩織が会社を休んで欲しいと言ったのは初めての事だった。

「分かった。すぐ帰るよ。」

当時の課長に事情を話して帰宅する。

多分、昨日打ったインフルエンザの注射で熱でも出たのだろう。

娘が3才で息子が1才半。
育児の疲れもあったカナ…
せっかく休みをもらったんだし、たまにはゆっくりさせてやらないと…

仕事が生き甲斐。
男は稼いでナンボだ。

その考えに固執していたあの頃。

朝7時すぎから夜中0時頃まで。

たまの休みも会社に行った。

働いている自分は偉い。

初めてまともに働いて若くして管理職となり、かなり天狗になっていた。

それしか取り柄のないくせに。

上から目線の間違った人間だった。

アパートに着くと子供達が泣いてお出迎え。
詩織は余程辛かったのか、パジャマのまま床に突っ伏していた。
子供達にご飯を食べさせて、昨日ワクチンを打ちに行った小児科に行く。

「あーちょっと体調悪かったのかも知れませんね。2、3日様子をみて、具合が悪いようだったらまた来て下さい。」

―ほっとした。

会社に連絡をして3日間の休みをもらった。

なんていい夫なんだ!と自己満足。

…今想えば、ずっと自分のわがままで詩織と一緒にいたカンジがする。

…3日たっても、詩織の体調は治らなかった。

「あーじゃぁ点滴でもしていきましょうか。ちょっと長引いてますねー。お大事に。」
と小児科医。

?と思ったので、内科に連れて行った。

「んー体内で炎症を起こしているのかも知れないねー。」

!!

そうか!

詩織は19才の時から子宮内膜症を患っていた!
(子供を産むと治ると言われ不妊症の原因にもなるらしく、それもあり21才で結婚をした)。

すぐに近くの婦人科に連れて行った。

―続く。
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2003年ってもう12年前なんですね。

12年前何してましたか皆さん!

私は上記の通りてんやわんやでした!

『あの頃のボク』で記した通り、やりたい仕事も特に無く結婚した訳ですから、『仕事=家庭の為』みたいな感じで、まさに人生発展途上始めだった訳ですね。

子供逹も小さかったですしね。

男は仕事で稼いでナンボみたく仕事を一生懸命やってました。

働かない人よりはいいかも知れないですけど、働き過ぎました。

詩織さんは辛かったでしょう。

3才と1才の言うこと効かないコンビ(当然ですけど)の上に
ほとんど家にいない夫の上に
あまり来ない義母の上に
頼りにならない実父母。

あの頃の私は、仕事ばかりで、家庭は奥さんが子育てして守る。みたいな昭和全開な思考でした。

これは非常に反省しています。

仕事はもちろん大切ですけど、行き過ぎちゃいけないですよね。

学歴コンプレックスもありました。

勉強だけ出来るヤツにはぜって-負けねぇ!
みたいな。

今思えば屁みたいなコンプレックスです。

だから詩織さんも頑張らせ過ぎてしまったんだと思います。

元々の性格素因があって、そして生活素因によって発祥した。

だから私も悪かったと思います。

直情的な私は、おっとりしていた詩織さんを守らなければ!と変な使命感に駆られていました。

そもそも『守ろう』みたいな考えが上から目線ですよ。

同じ人間なんですもん。

こうじゃなきゃダメだ!みたいな間違った正義感に溢れていました。

本当にダメですよね。
ごめんなさい。

自分の浅い考えだけで守ろうとせずに、一緒に歩めば良かったのかも知れません。

俺が俺がで生きていた勢いだけの人間でした。

今は反省しています。
仕事でもリーダーシップはそこそこに、トップダウンよりもボトムアップに力を注いでいます。うまくいってるかわからないですけど。

詩織さんが体調不良になった時には、献身的な『フリ』だったんだと思います。

やっぱり仕事が気になってしまっていました。

だけど、
個人が在って
家族が在って
仕事が在って

自分の近しいところから大切にしなきゃダメだなと今は思います。

とにかく、自分にとっては晴天の霹靂でも、その前から予兆は詩織さんが子宮内膜症になってからありました。

それをただの病気が原因だと思っていました。

そうではなくて、様々なストレスがあったから、様々な症状が出たんだと思います。

『病気の動因が病気の原因ではない』ということです。

この場合、『ストレス』は原因ではなくて動因であり、原因はもっと根深いところにあったんだと思います。

動因に対してあれこれ対処しても、そもそもそれは対症療法でしかありません。

もっと詩織さんのことを深く認識すれば良かったと今は思います。

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